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Thursday, 30 November 2006

Elmarit-M 28mm/f2.8 ASPH

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このレンズの試写をしなければしなければと思いながらも、月日は流れ結局、京都に行くまで撮らずに(フィルムは入れていた)、居た。で、京都の初日と言っても夕方と翌日本番の合間にポツリポツリ撮ってみた。う〜む。ライカ社のレンズとしては安い方なんだろうけど、一般のレンズとしては高価なレンズ、正直言って EBX との相性は○とは言えないなぁ。暗部がストンと落ちる。コントラストがかなり高いし画面が荒れた様な写りになる。線が太い気もするが、精緻な描写もする。なんなんだろう?アタシの腕前はさておいても遠景よりも中景、いや人を撮るのに適したレンズなのかもしれない。そもそも M 型で風景を撮るのは無理があるし微妙である。前記の特徴は或はデジタルの弱さを補完するのには適当かもしれない。M8 で試すのがスジなんだろうか?悩みどころではある。もうちょっとだけ使い込んでみたいと思う。う〜む。(このコラムの右側に作例への直リンクあり。)

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Monday, 27 November 2006

で、、、M8、しつこいかぁ?

今回のライカ社の発表で、脱落しているのは新たな ICC プロファイルをどこが、どう提供するかと言う具体的なプランが示されていない点、ライカ・フォーラムでは、提供されているのですが日本の購入希望者への周知がもうちょっと足りませんですし、ライカ・フォーラムのものはあくまでも「つなぎ」という位置付けですからネ!そして、ICC プロファイルはファームウェアとは違いますから、、、(と、チトしつこいかな?)。更に、UV/IR カット・フィルターを提供するのは良いのですが、超広角レンズで使用する場合、周辺でのシアン・フリンジを補正する際、 M8 本体のファーム・ウェアで対応するのであれば、理屈ではフィルター使用/未使用の 2 種類のファームウェアが必要になるのでは?アタシはどちらかと言えば、RAW 現像ソフト側で対応するのが良いと思うのですが。(次期 Capture One では、6 bit coding に基づき、対応するかも、、と Pase One の方々はコメントしていますが、、)。で、ここまで重箱の隅をつつくような事を書いてますが、今回のマゼンタ被りというのは最新機種は別としてちょっと前の日本製のデジタル一眼では「業界の常識」だったみたいです。一番早く対応を終えたのは恐らく Canon さんだと思いますが、それ以降 Nikon さんも対応されたみたい。で、HMF (Hot Mirror Filter) という発想があって、フィルター装着は「常識」であったと思います。この事が何故、大きな社会問題(!)にならなかったのかと言えばこれら問題が私設の掲示板で紛糾したという点です。今回は少なくともライカ社がスポンサーである言わば公設の掲示板で盛り上がったので、ライカ社としても対応せざるを得なかった、、、勿論、マゼンタ被り以外にハード・ウェアの調整ミスもあったのですが、、、のだと思います。決定的な対応策はやや先延ばしの感はあるもののライカ社の姿勢をアタシは高く評価しています。フィルターだって足りない分は買います!RLFC としても全面的に支持しますです!ですから、皆さん、、、M8 買って下さい、、ちなみに筆者はライカ社とは縁もゆかりも一切ありませんですからネ!(あはは!)

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Sunday, 26 November 2006

ライカ社発表に寄せて

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勿論、アタシは寄稿する立場ではないのですが、まずは一段落ということかしらん?ライカ・フォーラムでも半ば冗談まじりに「裁判だぁ!」とか言っている人も大人しくなったのでありました。そーそー、裁判はアタシの経験からも意味がありませんです。今後の主たる力点はカストマー・サービス的には既発売分の回収作業とデリバリーをクリスマス・シーズンを前に、如何にスムースに行うかでしょうし、ライカ社の工場では完成品の調整と半完成品の調整及び回収品の調整ということになります。CCD そのものを「いじる」事によって IR Sensitivity を下げる事にならなかったのが良かったのか悪かったのか判りませんし、果たしてコーティングを追加する事が技術的、性能的にどうなのかも判りませんが、結局、ファームアップ、ICC プロファイル変更そして UV/IR フィルターで「解決済」と言う事なのでしょう。これは判断に苦しみますが、今回の対応全般を見ていてライカ社は若干の色変位は出るもののまさか合繊/化繊の黒が赤紫色になるとまでは予想していなかったのだと思います。日本のカメラ業界では考えられない失態だと、したり顔して語るのは簡単ですが、まあそれは置いといて、、、。今回の経験を糧にして、R10、M9 ではしっかりやっていただきたいと思います。今回、京都では M8 の事はすっかり忘れて DMR 命だったのですが、これはやっぱりイイと思いました。それと、ファームウェア Ver. 1.3 を宜しく、、、。M8 は、年内に来たらいいなぁ、、、と思います。UV/IR フィルターは、60mm と 49mm を宜しく、39, 46mm あたりは自分で買いますから、、あ、、アタシのノクチ、、58mm だった、、。(写真は、京都槇尾山西明寺の散り紅葉です、、DMR + Vario-Elmar-R 80-200mm/f4 )

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Kyoto 2006 Autumn

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京都に 1 泊で行ってきました。目的は勿論、紅葉撮影。紅葉と言うからにはやはり「紅い」のがいいだろうと言う事で RLFC の Gallery にアップしたのは殆どが「紅葉」で、「黄葉」はそもそもあまり撮りませんでしたぁ。今年は 三尾の名刹巡りであります。使用した機材は、R+DMR に vario-Elmar-R 80-200mm/f4 と M7 + Elmarit-M 28mm/f2.8 ASPH のみ。前日の前夜祭と言う名の飲み会も控えめにして体力十分で望みました。早朝 6 時半に京都駅烏丸口に集合してタクシーで洛西の高雄山(台湾の高雄は日本統治時代にこの地名をあてはめたもの。古くは高尾とも。)神護寺(かわらけ投げもあります。)へ、もう既に紅葉見物の皆さんが結構いらっしゃってびっくり、、朝、7 時なのに。清滝川に掛かる高雄橋の手前で車を降り、かなりキツい石段を登って楼門に到着、、美しいっ。1 時間 40 分程度撮って、槇尾山(まきのおさん)西明寺へ、ここでも撮りまくり〜。栂尾山(つがのおさん)高山寺(鳥獣戯画で有名、そう言えば吉兆の茶碗にも高山寺と書いてあったなぁ。)を経て、混む前にバスで下山。御室に出て真言宗総本山仁和寺(陶工仁清で有名)、、ここは広いです、、で撮って終了。神護寺の石段の途中にある茶屋で紅葉うどん、高山寺を出た所の茶屋でぜんざい、仁和寺を出たところの喫茶店でおいでやすコーヒーとクリームぜんざい、、わはは。嵐山線で北野白梅町、タクシーで今出川、地下鉄烏丸線で京都駅に出て帰ってきました。今回は様式美を追求したのかしら、、、?(注記、上記「つがのおさん」は、「とがのおさん」の誤りです、、tamura さん、ど〜も!)

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Saturday, 25 November 2006

ライカ社公式見解 (II)

あらら、、京都に行っている間に公式コメントがライカ社のサイトに載りました。原文は、http://www.leica-camera.us/news/news/1/3682.html で、読めますが一応意訳です。

(意訳)
Leica M8 は、2006 年 10 月末の発売から多くのユーザーに支持されております。しかしながら希に、しかも限られた特殊な状況下で問題を生ずる事がございます。本問題は、全ての方が経験されるものではなく、或は発生しない場合もございますが、(ライカ社として)対応策を以下の通りとさせていただきます。

Banding 及び Mirror/Ghost Image に関して。(注、Streaking, Green Blob の事)
弊社エンジニアリング部門は、問題点の根本的かつ完全な解決方法を開発致しました。この解決方法は単に首記問題点の解決のみならず、ライカ品質(基準)を皆様にお約束するものでございます。2006 年 11 月 27 日以前に出荷された製品に関してはゾルムスのライカ社工場にて無償アップグレードをいたします。本年、12 月 6 日以降、弊社のホームページ上での登録をお願いする事になります。登録をされたお客様に対して、弊社のカストマーサービスから直接連絡を差し上げ Leica M8 の送付手続き等に付いてお打ち合わせさせて頂く所存でございます。尚、 本年 11 月 27 日以前にお届けした機体に関しまして、上記のアップグレードを行わない機体に関しましても通常の使用では問題無くご使用いただけるものでございます。また、2006 年 11 月 27 日以降に出荷される製品は既にこの解決方法が適用されておりますことをここに申し添えさせて頂きます。

基準よりも高い IR 感度を示す事について。(合繊/化繊がややマゼンタ被りをする点について)
Leica M8 の開発段階で私どもはこれまでの Leica M システムが持つ長所を維持する事を主眼としておりました。(CCD 表面の) 保護ガラスの厚みを可能な限り薄くする事によってシャープネスと高いコントラストに代表されるライカレンズの持つ最高の性能を引き出そうとしておりましたが、同時に赤外線の吸収率が低くなり、結果として合繊/化繊の布地を撮影した際に、幾分かのマゼンタ被りを生じ、黒色に再現されないという現象が確認されました。本問題に対する私どもの対応は、全ての M 用レンズに使用可能なねじ込み式の UV/IR カットフィルターを提供させて頂く事となりました。Leica M シリーズのコンパクト性を損なわない為には、(CCD 表面の)保護ガラスの厚みを薄くし、(適切な)フィルターをレンズ前面に装着する事が技術的に最も適した改善策であると考えております。これによって、赤外線に起因する色の変位を完全に抑える事が可能となります。尚、 16mm - 35mm の焦点距離を持つレンズをご使用の際には、(先にご案内申し上げました) レンズの 6 bit coding を併用して頂く事によって周辺の色変位(注、シアン・フリンジの事)を抑える事が可能となります。Leica M8 のファームウェアを 12 月初旬に公開致します Ver 1.10 以降の最新のものにすることによって、全く支障無くお使い頂く事が可能となります。ライカ社は Leica M8 を購入された皆様に対し、2 枚の UV/IR カット・フィルターを無償で 2007 年 2 月初旬より提供させて頂きます。ご提供には、2006 年 12 月 6 日以降、ご購入者のお名前、ご住所及びカメラのシリアルナンバーその他を登録して頂く必要があります。ご登録後、ご希望の 2 枚のフィルターをお選び頂く事によって、皆様のご住所に(直接)お送りさせて頂く所存でございます。更に追加のフィルター(をご希望の方)に関しましては Leica 製品を扱うお店にて取り扱いをさせて頂きます。

ファームウェアのアップデートによる(長期)サポート
ライカ社は、AWB のアップデート等、デジタル製品で広く行われておりますファームウェアのアップデートによるサポートを行います。このサポートはファームウェアのアップデート版をダウンロードして頂くことで皆様にご提供させて頂くことになります。

私ども(ライカ社は)上記の技術的修正をご提供する事によって皆様にご満足頂けるものと確信しております。

う〜む、、、コメントは、、、また明日、、、.


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Wednesday, 22 November 2006

とどのつまり、、

少なくともマゼンタ被り及びグリーンが灰色に再現されると言う点に関して、2 つの方法が確実視されてきている。最も簡便なのは、ICC プロファイルの変更とホワイト・バランスの変更(ホワイト・バランスの変更に関しては、話題が跳んでしまうが、筆者の理解としては RAW 現像の際、可変させる事が出来るパラメーターであることからバッチ処理には向かないが、個別に対応すれば可能であると考えている。)による方法で、これで完全とは言い難いものの「いい線」行っていると思う。もう 1 つは、やはり UV/IR カットフィルターをレンズ前面に装着し、専用の ICC プロファイルを用いるもので、前者と比較するとやはりこちらの結果の方が良いようだ。問題は、後者の方法を考えた場合、自分が使いたいレンズの口径に合った UV/IR カットフィルターを数枚、準備し更に広角レンズの場合はフィルターを装着した事によるシアンフリンジを除去する為に、レンズの 6 bit coding が必須になるという面倒臭さである。手続きが簡単なソフトによる修正を取るか、より正確ではあるがユーザーに費用負担を強いる方法を取るか微妙な所だと思う。一部には、CCD センサーの載せ変え(CCD ユニットにより強力な IR カットフィルターを装着する。)を主張するグループもあるにはある。確かに正鵠を得た意見ではあるが、その場合は、ライカ社に大き過ぎる負担を強いる事になり、しかも厳密にはシャープネスが損なわれるといった側面もあり、これも頭が痛い。しかし、会社の財務状況まで立ち入って心配してくれるユーザーが居るライカ社は幸せである。個人的な見解を言えば、ソフトウェアによる解決を望みたいが、どうだろう?遅くとも来週早々にはライカ社の公式見解が出るだろうからそれを見てみたいと思う。筆者の「感じ」では、6:3:1 (ソフトウェアによる解決:フィルターと 6 bit coding、専用プロファイル:CCD 回収載せ変え)だと思っている(根拠ナシ)。いずれにしても筆者は一日も早く入手して使ってみたい(本音)。それにしても本件で大きく遅れている(だろう)、DMR のファームウェア (Ver. 1.3) へのバージョンアップ、、、早くして欲しい(凄く本音)。

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さて、正気に戻って、、。

もう年末に掛けての撮影は殆ど M8 と共に、、とぼんやりとではありますが決めていたので、ここにきての発売延期は痛いです。しかもいつなのか判らない状態になってしまいましたから、急遽、撮影に持って行く機材の変更を余儀なくされてしまいましたぁ。但し、今回の日本での発売延期は妥当な判断だと思っています。なんとなれば、入手直後にゾルムス送りの公算が強かったからであります。引き合わせておいて直後に仲を裂くといった無粋な事にならなかったのがせめてもの救いであります。しかし、他人の事ながら先行発売した欧州、米国での対応は難しいものがありそうですね。で、差し当たって、今週末の京都、、、先日、入手した Elmarit-M 28mm/f2.8 ASPH の試写あたりから入るしかなさそうですが、あまり装備を重くしたくないので、これに組み合わせるとすれば銀塩の R8 か、R9 + DMR。お陰様で、どちらもスタンバイ状態でご機嫌も麗しくあらせられます、、。でも、M 型で紅葉を撮るのもなぁ、、とか考えだすと M 型はお留守番でやはり定番の R8 & R9 + DMR コンビかなぁ、、、とかなんとか考えてはいるのですが、M8 ショックが尾を引いているのかなかなか考えが纏まりません。いっその事、Olympus E-330 にレンズ群とか思考が跳んでしまったりしてます。レンズは、Elmarit-R 28mm/f2.8 Type II, Summilux-R 50mm/f1.4 Type II, Apo-Summicron-R 90mm/f2 ASPH あたり、、あ、でも Apo-Elmarit-R 180mm/f2.8 も要るなぁ、、、とこれまた纏まりません。そうなってくると、背負って行くザックも ナショジオ、ジャック・ウルフスキン、そしてつい最近購入した(!)、Lowepro のワンショルダー、、SlingShot 200AW というヤツ、、これも纏まりません、、うぅ。あ〜やっぱ、M7 + 28mm に一眼どちらか一台かなぁ、、、。M8 欠落の「穴」はなかなか埋まりそうにありませんです。

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Monday, 20 November 2006

わはは、、M8 発売延期

なんだか、ホッとしたような、、、でも悲しい、、、。
急遽、発売延期を決定したライカ・ジャパンさん、、うぅ。でも、そーだろーなー、、って思いました。だって、DMR がそーだったから、、、。こうなったら、とことん待ちますから完全な形での「対応機」を出して下さいませ。週末の京都、12 月の上海、香港は、DMR で乗り切りますから、、。
でも、チト寂しい、、うぅ。なんだか、頭がボンヤリしてきました、、あはは。
振られてしまいましたぁ、、、。

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Sunday, 19 November 2006

ソフトウェアによる解決方法

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ライカ・フォーラムに於いて、件のマゼンタ被りを ICC プロファイルを用いて解決する方法が提示されました。この blog からの直リンクは避けますが、気になる方は、International User Forum - Leica User Forum で、検索してみて下さい。フォーラムへのメンバー登録をしないでも目的の Digital Forum へ進み、Sticky: と書いてあるところから、マゼンタ被りに対応したプロファイルのダウンロード・サイトに入る事は出来ると思います。但し、このプロファイルは Capture One LE 或は、PRO 用のものですからご注意を。実際に操作してみましたが、DMR のプロファイル (Imacon 社のもの)よりもやや明るい表現ですが発色は似ていると思います。が、未だに M8 の RAW ファイルを直接いじった訳ではありませんので念の為。ライカ・フォーラムの全体のトーンは、大きな変化はありませんが、問題点の洗い出しが終わり、ライカ社の正式発表を待つ、、といった雰囲気ですが、以前と異なっているのは、マゼンタ被り対策として、仮に CCD 上の IR カット・フィルターの厚みを増す方向に対応策が発表された場合にどうするか?といった議論がありました。結論は勿論出ていませんが、フォーラムの雰囲気は IR カット・フィルターの厚みが増す事によるシャープネス・ロスが大きい事から、これはいじらない方が良いのかもといった方向に流れています。しかも ICC プロファイルによってある程度救済出来る見通しも出てきましたので、ハードウェアの変更による解決は望まない、、といったムードになりつつあると思います。(注、ストリーキングに関しては、依然としてハードウェアによる解決と言う点は変わりがありません。)より厳密な「黒」の再現が必要な場合には、UV/IR カット・フィルターをレンズ前面に取り付け、その際、広角で問題となるシアン・フリンジングは 専用の ICC プロファイルと 6 bit coding で乗り切る、、というコンセンサスが出来上がりつつあります。これが、ライカ社の最終回答かどうかは知る由もありませんが、少なくともフォーラム内ではそういう感じになっています。個人的には、厳密な「黒」を求めるよりは、フィルター装着によるデメリットの方が大きいと思うので、今のところ筆者は一義的には ICC プロファイルでの対応を試してみたいと思っています。これは、中判以上のデジタル・バックでは常識になっていますが、複数の ICC プロファイルを状況によって使い分けると言った事も考える必要があるかもしれません。また、jpeg で撮った場合の議論もあるにはあるのですが、まずは、RAW と言う点が、いかにもライカ・フォーラムらしいと思います。嵐の後の静けさ、、とでも形容するのか、、、皆さん、やや「お疲れ」みたいです、、。(掲載した写真は、Olympus E-330 + ZUIKO Digital Macro 50mm/f2 で、撮ったもので本文とは関係ありません。まぁ、、お花でもどーぞ、、というところでしょうか?)

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Saturday, 18 November 2006

そして M8

Leica M8 購入者そして購入希望者にとってこの 1 週間余りはあまりにも長く、それが永遠に近い時間に感じた事は想像に難くない。それは来るべき製品が完全なカタチでは無いとなればなおさらである。ライカ社からの正式の対応策の発表にはまだ暫くの猶予があるが、日本国内での発売は ritomo さん (RLFC 会員)からの情報では、今月の 22 日が「その日」であるらしい。しかも製品は「未対応」製品でしかもその数はごくごく僅かだという。筆者が入手出来るかどうかは「?」であるが、その日、万が一、手に入ったら何と声を掛ければよいのだろうか?「ご苦労様」はおかしいし、「お待たせ〜♪」は立場が逆である。おそらく無言、いや充血した両眼には涙くらいは溜めているのかも。その涙の意味は、来し方を思い、行く末に思いを馳せ、この世がそれほど素晴らしい所ではないとの想いを込めたものなのだろうか?病苦を纏い、罵詈雑言を浴び、揣摩憶測につつまれた小柄な M8 に掛ける言葉を探すのは、百万巻の書物を読破した賢人にとっても決して楽な事では無いだろう。その刹那、 IR センシティヴィティがどーのこーのと言うのは、野暮以外の何物でもない。ここはやはり日本語で「お帰り」(絶対変!?)。会うは別れの始まり、仮に対応策がライカ社つまりドイツへの製品の返送であれば、暫しの蜜月を思い切り楽しめば良いのかもしれない。マゼンタ色の外套を羽織って。(って、アタシは何を言い出してるのだろう?)

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Thursday, 16 November 2006

UV/IR カット・フィルター

なんとなく見えてきた解決方法についての議論、、、。ライカ社からの公式発表はまだ先ですが、漏れ出てくる情報では、1) ストリーキングの決定的対応はやはりゾルムス送りではなかろうか?と言う事。対策は難しくないのですがハードウェアをいじる必要があるみたいです。2) マゼンタ被り及び Green Blob に関しては、2 つの見方がありますが、推奨される方法としては、UV/IR カットフィルターを装着し、広角レンズに関してはフィルター装着によって現れるシアン・フリンジを 6 bit コーディングによって現像ソフトに伝えたレンズ情報からソフト的に修正するというものです。 IR カットフィルターそのものを「増強」して、CCD に変更を加えるという考え方もあると思いますが、これは、反射面からの反射光によってフレアーの原因になると一蹴されていますが、考えてみると DMR の CCD の反射光は「真っ赤」ですから、、(注、RLFC のサイト - DMR - Introduction のトップの写真は、アタシが撮った DMR の CCD 写真ですが、真っ赤であります。)これは、M8 特有の、、つまりフランジバックが短い、レンズ後端と CCD 面が近いといった物理的な問題によるものと推測されます。個人的にはソフトウェアによる解決を好んでいますし、かなりの確率で完璧とは言わずとも「イイ線」まで持って行けるとも思っていますが、これも考えてみればハードウェア (Filter+6 bit coding) での解決の方が、スッキリはしますし購入者への個々の説明も簡単だと思います。(実際、購入された方々は日常の snap に jpeg で使われる事が多いでしょうし、RAW 現像をやってみようという方に Capture One Pro の Phase One P30 Flash Easy Black Profile 或は、近似のプロファイルを導入するか、Imacon 社の DMR 用 Profile を用いるか、Profile を自作するか、、、とか言うのをいちいち説明する事を考えると少なくともアタシは気が遠くなってしまいそうです、、。)本当は、ハードウェアでの解決方法も模索しようと、本日、新宿のヨドバシ・カメラさんのカメラ館 3 階に行って、駒村商会さんが輸入されている、B+W 社の BWF 486 という UV/IR カット・フィルター(呼び方は、ブロッキング・フィルターになっています。)の 46mm 及び 49mm 径を購入しようとしたのですが在庫が無く、駒村商会さんにも無いそうなので取り寄せてもらうと、、1 〜 3 ヶ月掛かる、、という事だったので、断念したのでした。何故ならば、ライカ社がその待ち期間以前に、「正規品」を出す可能性があると思ったからです。(一眼レフ・レンズ用の口径が大きいものは在庫がありました。)それ以外だと、Tiffen 社の ホットミラーフィルターも同じ役割をするのですがこれは銀座の銀一さんに行かなくてはなりません、、、う〜む。ハードウェアに関する解決方法他のレポートは遅れますです、、うぅ。って、アタシはなんでこんなにアホみたいに「はりきって」るんだろう?

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M8 マゼンタ被り解決策 (I)

さて、Luminous Landscape の Michael Reichmann 氏が、頭書に関して Post Processing による解決方法を提示しました (http://luminous-landscape.com/reviews/cameras/m8-magenta.shtml)。要約すると、Pase One 社の RAW 現像ソフト、Capture One Pro に付属している同社の Phase One P30 用のプロファイルを M8 のプロファイルの代わりに用いる (P30 Flash Easy Black Profile) 事によって、マゼンタ被りを一掃するというものであります。同氏は、これはあくまでも便宜的なものであって、Leica 社が最終的に発表するであろうソリューションは、やはり プロファイル変更とファームウェア・アップデートの組み合わせになるのではないか、更に必要であれば IR カット・フィルターを用いる事も必要であろうとしています。ソフト的な補正の方法は Leica Forum でも議論されており、この Phase One のプロファイルを組み込んだり、Imacon 社の DMR 用プロファイルを組み込んだりすることによって「それなりの」成果がある事が判ってはいましたが、厳密な色再現では IR カット・フィルター + 専用プロファイルという組み合わせが必要ではないかと考えられています。但し、一般の使用においては、ソフト的な解決が最も望ましいと思います。ざっとネット上で調べても日本では IR カット・フィルターの量産品は、天体観測用のものや特殊用途のものを除けば、Kenko さんのものしか出て来ません (http://www.kenko-tokina.co.jp/filter/4961607080924.html) し、しかも高価です。(海外では B+W 社のもの(UV-IR カットフィルター 486 等)がありますが。)加えて、レンズの前枠に応じた大きさを数種類用意しなければなりません。また IR カット・フィルターは、光の入射角度によってフリンジ・カラーが出てしまいますので、超広角ー広角レンズの使用の場合はそのフリンジ・カラーを押さえ込むと言った作業が必要になります。一方、Leica Forum では、ストリーキングの最終的な解決方法に関し、やはりゾルムス送り(ハードウェアに手を加える必要がある。)が必要になる、またライカ社は UV/IR カット・フィルターを発売する動きがある、、、としています。混迷の時期を過ぎ、何らかの解決方法が出て来たのは良いのですが、今度は多すぎて困ってしまいます。個人的には、ソフトウェアによる解決が嬉しいのですが、ストリーキングに関しては工場送りなのかなぁ?しかし概観してみると今回の問題は実はライカ社だけの問題では無く、これまで発売されたデジタル・カメラの殆ど全てが内包する問題のようにも思えます。つまり、完全に満足のいく解決方法は、ある程度の基礎知識に加えて、複数のカラープロファイルや UV/IR カット・フィルターを準備しなければならないという事実であります。(これらは、プロ用途のデジタルバックでは常識なのかな?)また気になるかならないかという個人差もあるでしょうし、撮影の目的(厳密な色再現が必要な商品撮影なのか、日常のスナップなのか?)にもよるのでしょう。何か、体中に活力が漲る感じがして来ます、、わはは。

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Wednesday, 15 November 2006

その後の M8 (Part II)

断片的な情報を拾ってみました。
ライカ・フォーラムでの大騒ぎはライカ社が公式にコメントを出した事が効奏して沈静化しつつあります。アタシが思うには実使用で最も問題になるのはマゼンタ被りだと思います。で、アサヒ・カメラの今月号(11 月号)の「本誌独占ライカ M8 実写速報」に載っている作例写真 (P. 116)の 1 枚目、、、しっかりマゼンタ被りしています、、あはは。で、ページをめくると先の公式見解を出したステファン・ダニエル氏のインタビューがあります。海外では、Digital Photography Review の主筆 Phil Atkins 氏の名をかたり、BBC の M8 の記事 (http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/magazine/6144038.stm) に「致命的な欠陥がある」と投稿した輩が居たりして(注、その投稿は既に削除されています。)、、、なんだかなぁ、、。未確認ですが新規の M8 の出荷は見合わせられていると言う情報があります。ライカ社が最終的にどのような対応策を打ち出してくるのかは不明ですが、ソフトウェアによる対応つまり ICC プロファイルとファームウェアでの対応で済むのか、それともハードウェアでの対応が必要なのか、加えて IR カットフィルター使用の有無に関する事項もありますから簡単な解決ではないと思います。アタシが一番面白いと感じるのは、これだけ「すったもんだ」してもメーカー vs. ユーザーの構図にならず、どちらかと言えば「あ〜、、またやっちゃったのね、、ライカ社、、、あちゃ〜。」といった感じで、対決姿勢という感じにならずに両者とも事態の推移を見守るという雰囲気があることです。勿論、最終的なライカ社の対応が不満足なものであれば非難は再燃するでしょうし、現在のフィルム・フォーマットを生み出した由緒あるライカ社であっても純粋な意味での本格的なデジタル参入は初めてですから高飛車な対応ができないという側面もあるとは思いますが、外部から冷ややかな視線で見ると、このライカ・コミュニティーというのはメーカーとユーザーの親和性が異様に高い世界なのだなぁ、、とつくづく思います。「お友達感覚」と言うとなにやら癒着とか馴れ合いの匂いがしますが、それとは違い、問題解決に対して共通の認識を持ち、クレームは単なるクレームとして捉えるのではなく、あたかもそれらを拾い上げて行く様な感覚で扱っていると言えばいいのでしょうか?なんだかとりとめの無いハナシになってしまいましたので、ここらで寝ます、、、。

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Monday, 13 November 2006

その後の M8

先日、紹介した Digital Photography Review (DPR) と Luminous Landscape (LL)それぞれにフォローアップ記事が出ました。面白いのは、Leica 社とより親密と思われた DPR の主筆である Phil Atkins 氏は、

Frankly the M8 isn't at the top of my review list at the moment and will continue to sit in the waiting 'pile' until I receive 'the solution' from Leica.

(意訳)
正直言って、M8 は、私のレビュー・リストのトップには今のところ無い、ライカ社からの「解決策」が提示されるまでは、未決書類の中に入っている。

と連れない返事。翻って LL の Michael Reichmann 氏は、

In any event, my enthusiasm for the M8 is undiminished and I did end up purchasing one for myself, even knowing what I did. So anyone that feels I deceived them has to accept that I did so without mal intent, since I put my own money where my pen is.

どんなことがあっても私の M8 への思いは衰えないどころか自分でも (M8 を) 購入をしたくらいだ。自身が信ずる(書いた)ものに(自信があるので)自分の金を使うくらいだから私が意図的に欺いたと思っている連中は、そうではない事を知るべきである。と、熱愛宣言っ!

まぁ、この話題はこれくらいにしておこう。

ライカ社が公式見解を出したのが、現地 10 日の昼過ぎであるから、それから 2 週間、、、今月の 24, 25 日あたりに動きが出そうである。 日本での発売は微妙だが、対応策が固まってからのような気がする。従って、波乱の展開が無ければ 11 月下旬、、、奇しくもライカ社が当初発表した発売予定日あたりということか?

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Sunday, 12 November 2006

Coffeebreak, M8

さて、、数多の情報に付和雷同する事無くアタシの個人的な見解を可能な限り率直に簡明に記す事といたします。

M8 欲すい、、、しかも出来るだけ早く、、、。> ライカ・ジャパンさん。

まずは、これが本音。

一旦、入手した製品を手直しの為に再度預けるのは嫌だけどそれもまぁそういう流れになって必要であれば前向きに。RAW で撮って、Capture One にぶち込んで、Capture One の他のプロファイルなり Imacon さんの DMR プロファイルなり使ってマゼンタ被りは克服出来ますから。ストリーキングに関しては、高 ISO での使用は避けますから Green Blob は、あまり気にしませんから、、、CCD 表面の IR カット・フィルターだって厚くする必要ありませんから、jpeg 使いませんから。WB だって、5200K 固定ですから、AWB は要りませんから。
批評サイトとのカンケーは、問題あってもライカ社経営サイドの問題で我々にはカンケーないですから。率直、どこだってやってる事ですから。
アタシは製品としての M8 を高く評価しています。ネット上で見る限り、画像の質は悔しいけれど DMR の上を行くみたいですし、仮に初期不良とは言えない程度のアタシにとっては軽微な問題をあげつらうような輩が大多数でも全く構いませんから。

そして、そして、、経営不安だけは絶対に回避して下さいね。(これかなり本音、、、。)

P.S. 何だったら六本木、銀座通いも 1ヶ月だったら止めて「みそぎ」しますから、、、(^^";;

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M8 茶番劇

なんだか、ややこしいハナシになってきました。今回の一連の M8 の問題、整理するとマゼンタ被りが黒色の生地や塗料に出る、高 ISO 時のストリーキング(低照度下での撮影時、被写体に高輝度の発光体があると帯状のノイズが出る)、高輝度の被写体(ハロゲン・ランプ等)を撮影するとグリーンのゴースト・イメージ (Green Blob)が現われる。この 3 点に関して、ライカ社は「発売前に知っていたのに知らぬふり」をした「らしい」という事、、、これは、Digital Photography Review (http://www.dpreview.com/) の 11 月 10 日付記事に、

Phil: Note that we have been working closely with Leica on this, obviously it made sense for us to delay our review until these issues have been resolved.

(意訳) フィル(発刊人)のコメント:本件(問題)につき我々はライカ社と緊密に(連携をとって)やってきました、これらの問題点が解決されるまで我々の(本格的)レビューを遅らせる事が有意義である事が明白だったからです。

つまり、Digital Photography Review 側は問題点には気づいていたが、暗にライカ社からのどのような形にせよ「圧力らしきもの」があった事を示唆しています。

更に、Luminous Landscape の What's New (http://luminous-landscape.com/new/index.shtml)では、主筆の Michael Reichmann 氏が、低照度時の AWB がうまく働かない事、赤外線に対する過度な応答性以外の問題つまり、前記のマゼンタ被り、ストリーキング、Green Blob に関してそれらの問題を指摘したレヴューの草稿を業界の慣習としてライカ社に見せたところ「鋭意、問題解決に努力しているからそれら(3 つの問題点)には触れないでくれ。」との回答が有り、レヴューをこれ以上遅らせる事は出来ないし、また問題解決後にフォローアップとして解決方法を提供すれば良いのだとして、これら 3 つの問題点に触れないようにしたが、問題解決は成されず、問題点が購入者によりネット上で議論されるようになり、その矛先が(一体、製品の事前レヴューをやった人間達は何をやってたんだという指摘)自身に向けられ、加えて、前出の Digital Photography Review には、ライカ社直々に本 blog の 11 月 11 日分に載せた「公式見解」が送られているのに Luminous Landscape には、音沙汰もない、、(注、筆者が知る限り、Rangefinderforum.com (http://www.rangefinderforum.com/) にも直接届いていました。あ、、RLFC には、何も届いてませんですが、、、(^^;;)といったやや感情のもつれもあるみたいで、もうハリウッド・スキャンダルとでも言うのかセンセーショナルな事態になっております。お膝元のライカ・フォーラムでもこれは、ライカ社経営陣による「もみ消し工作」だとか物議をかもしておりまして、、、。

アタシが思うのは、年末商戦前に製品をリリースする事は会社の経営(しかも楽とは言えない台所事情の下)としては必定だっただろうと思いますが、瑕疵のある製品を市場にリリースしてしまった事に加えてそれらの評価記事(レヴュー)をどの様な形態にせよ差し止め(させた)の状態にした事はミスだったなぁと思います。但し、アタシは社会正義の御旗の下、、なんて青い事は毛頭思ってませんし、世の中の泥水もそれなりに飲んできましたからライカ社の立場(特に会社を株主から預かる経営陣の立場)もレヴューを担当した側と業界との関係も「水清ければ魚棲まず。」である事は理解出来ますし、大々企業なら兎も角、ライカ社と言う小規模な企業がデジタルの奔流に向けて舵取りをして行く事の難しさと言う事もなんとなく判りますし、歴代の M の系譜を継ぐ機種という重さもあるでしょうし、、、と、、若干、同情さえしておりますのです。

謝っちゃえば、、、ライカ社さん、、、潔く、、、。

で、、政争(?)、、は置いといて、例のマゼンタ被り、、、Imacon さんの flexcolor 付属の DMR 用カラープロファイル (M8 用ではない。)を Capture One で使うとあら不思議、、黒が黒に再現されるという新事実が出て、なんだか RAW で撮る限り問題が無いような記述も出て来ました。フォローアップしますです。

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Saturday, 11 November 2006

Leica 社公式見解

Leica Forum に載せられた、公式見解です。実際のところどういう作業になるのかは不明ですが、キチンと対応してくれることを望みたいです。でも、これで Leica ファンは安心するでしょうし、アタシもやっぱり Leica で良かったと思っています。頑張れ!ライカ社。

Dear Friends of Leica,
Customer feedback to us following the start of shipment of the LEICA M8 points to a performance under certain conditions that does not meet the expectations in the Leica brand. Our technical and engineering teams have isolated the source of these concerns und have identified definitive solutions. Over the next two weeks we will communicate a plan to further assure you of your investment in the LEICA M8.
We hope for your understanding and support. Please accept that I will not be able to answer all messages in the forum personally.

Kind regards
Leica Camera AG

Stefan Daniel
Product Management

(意訳)
ライカの友人の皆様、
Leica M8 の出荷後、お客様より寄せられたご意見から、ライカ・ブランドとして看過ごせない現象が特定の状況下において発生することが判明いたしました。弊社の技術工学部門は、これら現象の原因を特定し最終的な解決方法を確立致しました。今後、約 2 週間に渡り、購入された M8 の価値を維持する方策について協議、検討させて頂きます。
皆様のご理解とご協力をお願い申し上げますと共に、フォーラムに投稿して下さった方々に直接ご回答出来ない事をご理解賜りたいと思います。

ライカ・カメラ AG

ステファン ダニエル 
製品管理部

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Friday, 10 November 2006

Leica Japan

Leica Forum や RLFC の掲示板でうだうだ言ってても仕様がないので、行動するカメラ・ヲタクとしては、これはやっぱり Leica 銀座 に乗り込んで丁々発止との思いを秘めていざ銀座へ、、、2 ヶ月近くも銀座に行かない事は過去数十年なかったのですが、うわぁ、、グッチ・ビルだぁ、、とか変貌する銀座の姿を横目で見ながら旧電通通りをとぼとぼ歩いて行ったのでした。先にお客様がいらしたのでいきなり試用機(白黒 2 台)に触るのも失礼だと思い、ショーケースの中の R9 + DMR 君に目配せしたり、Super-Elmarit-R 15mm/f2.8 ASPH の「定価」に驚いたりしておりましたが、一応、断りを入れて黒の M8 を手に取りました。無意識のうちにカードを出しそうになりましたが、違う違う、ここには議論をしにきたんだぁ、、とか思い直してくちゅくちゅ操作して「あ、RAW にはどうやって?」「あ、この SET ボタンを押していただいて。」とかなんとか、で、いきなり本題「マゼンタ被りの、、(声が嗄れた、、)。」「あ、そういう、、。」(なるほど、問題点は認識してるんだ、、。)「ストリーキングの、、(あ、また嗄れた、、)。」「あ、その現象は高 ISOで、、、。」(う〜ん、これも知ってるんだぁ。)と禅問答みたいな質疑応答を数分間行って、先程撮ってみた RAW 画像を見ると、、、マゼンタ被りが無いです、、、うぅ。話が長くなるので端折ると、ややマゼンタ被りが出るのは高 ISO 時という認識もあるようです。Leica Forum では、通常の ISO でも出るようだったから、このあたりかなり微妙な問題なのかもしれません。しかし、ライカ社としてはキチンと対応する姿勢が感じられました。大きな問題を片付けた後(?)のシラケたムードが広がる中、物としての充実度がかなり高い M8 を連れて帰りたい欲求にかられながらもそろそろ素性がバレそうなので「やっぱ、R10 に期待かなぁ?」と訳の判らん事を言い残してライカ銀座を辞したのでありました。買い控えようか?と呻吟されている皆様、M8 は良いです。仮にリコールになってもその前に入手出来る方は迷わず逝きましょう!とまだ見ぬ皆様の背中押し、、、あはは。ちなみに、試用機の M8 いずれも Photokina で展示されたブツをそのまま持ってきたと言う事でした。

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M8 の問題点 (Part II)

さて、時々、メールで送られてくる Leica Newsletter で、何らかの対応策がアナウンスされる可能性が高くなりました。日本に先駆けて発売された米国、欧州での既発売分を含めての対応ですから、ある種のリコールになると思います。日本での発売は予定されていた 12 月以降にずれ込む公算が高いと思います。どういう対応内容かは、蓋を開けてみないと判りませんが「本質的な問題の除去」になると思います(恐らく、ソルムスのライカ社の皆さんは不眠不休になるのでしょう)。CCD そのものの交換、IR カット・フィルターの交換は無いと思います、これは素人考えですがCCD の保護ガラス表面のコーティングの変更で UV/IR のカット量をいじる可能性はあると思います。ファーム・ウェアによる対応やレンズ前面に別のフィルターを装着するといった小手先の対応ではない(だろう)と思っています。ライカ社にとっては経営的に「痛い」のは間違いありませんが、今後少なくとも数年以上はこの M8 を可能な限り沢山売る必要がある訳ですから、初期コストとして対応するしか無いと思いますし、逆に、ユーザー本位の対応をしなければライカ社の未来は無い訳ですから、経営判断として正しいと思います。

ライカ社、、、がんばれ〜〜〜♪

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Thursday, 09 November 2006

M8 の問題点

本家のライカ・フォーラムに於いて、喧々諤々の論議を呼んでいるのは、現在のところ以下の 3 点である。

1) 黒の布地等のマゼンタ被り。(Magenta casting on certain black items)
2) 灰色部分のグリーン被り。(Green casting as a result of compensation of 1))
3) 高 ISO 設定時、光源から帯状のノイズが画面横方向或は縦方向に出る。(Streaking)

1), 2) に関しては、WB (ホワイト・バランス)設定の問題かという議論から始まったがとどのつまり、IR カット・フィルターによってカットしきれない赤外線を CCD が拾ってしまう事に起因すると結論めいた答えが出された。実際、M8 に装備された CCD は、Adobe RGB の範囲を超え、可視光ではない近赤外線まで拾ってしまうのである。実際の撮影では黒いコートがエンジ色に写ってしまったりしているようだ。これに対してライカ社は公式見解に近い線で、IR カット・フィルターを各レンズの前面に装着する事に寄って解決出来ると表明しており、専用UV/IR フィルターの発売を示唆している。
3) に関しては、Nikon さんの D200 の初期型で問題になった、バンディング (Banding) とは違い、高 ISO 例えば、ISO 1250 等に設定し、比較的暗い場所を撮る際に、タングステン光、水銀灯等の高輝度の発光体が入ると、その輝線より薄い帯状の縞が横方向に入る現象を言っている。

これらの問題に関し、ライカ社は製品の出荷をすぐに止め、原因を究明し対策を施した上で再発売すべきだという意見、購入の見合わせを宣言するプロ、購入はするがファームウェア及び今後の改善を期待するといった穏健派まで入り乱れての大論争である。1), 2) の問題の根本的解決は、現在厚さ 0.5mm と伝えられている CCD 前面の IR フィルターをなんとかしなければならず、実質、CCD ユニットの交換が必要になるのでは、と思っている。3) に関しても高 ISO つまり、増幅された信号を扱う部分に、高輝度の発光体があればオーバーフローを起こし、他のピクセル情報に影響を与えるという CCD の根源的問題があるのだと思う。製品としては別物の DMR まで引き合いに出されて、DMR では上記 1), 2), 3) の問題は無いと言う御仁が居るかと思えば、いやいや DMR でも 3) の問題はあったとか。更に、EOS 1Ds Mk II でも初期型はど〜の、こ〜のと出てくる出てくる。更にその問題点指摘に対して、M8 バッシングだ、、いやこれは愛の鞭だといやはやなんとも。少なくともこれらの現象(症状)は、ライカ社の開発陣は認識しているようだから、ライカ社の公式見解を出せとかなんとか。さて、写真で飯を食っている訳では無い筆者であるから、IR カット・フィルターが必要であれば買うのだろうし、高 ISO では殆ど使わないから気にしないというのが本音であるが、使用状況では気になる方々も多数居らっしゃるのではと思う。いずれにしてもライカ社の対応策(収拾策)を見守りたいと思う。
尚、RAW ファイルでは作業していないが、jpeg ファイルでは、Photoshop CS2 の トーンカーブ RGB の内、R(RED) をいじる事で改善する。但し、中〜高輝度はいじらずに、低輝度側のみをいじって赤紫→黒と変化させる事は可能であるが、同様の輝度の被写体がある場合、それらがグリーン、ブルーがわにシフトした状態となるのでソフトによる後処理は抜本的な解決方法では無さそうである。

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Tuesday, 07 November 2006

Elmarit-M 28mm/f2.8 ASPH

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思いがけずも、表題のレンズを篤志の方から譲って頂ける事になった。M8 と Tri-Elmar-M 16-18-21mm/f4 ASPH に専用 Finder の予約をしていたのだが、後から、このレンズが発表になって、どうしようか、、という迷いはあるにはあったが、Elmarit-M 28mm/f2.8 Type IV (球面最終)の描写に一応満足していたので必要無いかぁ ? とか思っていたりしたのではあったが、、、。さて、梱包を解いてみると小さな小さなレンズが現われた。この大きさは、先代 28mm/f2.8 (Type IV) の絞りリングあたりまでの高さしかない。球面最終の Summicron-M 35mm/f2 と比べてどっこいどっこい、、恐らく、Summicron-M 35mm/f2 ASPH と同じくらいの大きさである。が、しっかりライカしているのが面白い。操作感はやや堅さを感じるし、造作もシンプルである。描写に関してはまだ撮っていないので何とも言えないが、譲って下さった方の言を借りれば、M8 (デジタル)向きの優等生的描写と言う事だ。おそらく、ライカ社もそういうつもりで出して来たのだろうし、35mm 版で 28mm は、M8 では、37.24mm となりデジタルに置ける 35mm という位置づけなのであろう。M8 は、直近になってストリーキング (Streaking) の問題が云々されている。これは、高 ISO 設定で、高輝度の被写体、例えば水銀灯が入る様な画像で、その高輝度の被写体から帯状にノイズ(?)が出ると言うものであるが、RLFC の会員さんによれば、これは CCD に特有の現象であるとの事。そう言えば、テレビで、夜の皇居あたりを写したビデオ画像にそういった現象があるのを思い出したりした。いずれにしても解決可能な問題であれば早急な対策を望みたい。さて、私はこのレンズ、、、暫くポジでの試写を繰り返し、12 月の上海行きででもデビューさせようかな?

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Saturday, 04 November 2006

機材選び

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撮影行、、と言う程の予定ではなくても何かを撮影する予定がある時に頭の中で色々と機材の事に関して思いを巡らすのは楽しいものである。ましてや撮影行の行く先が知らない土地であったり遠い土地であったりすると出発前に如何なる撮影状況にも対応出来るようにと機材選定にも力が入る。と、ここまでは良いのだが、いざ詰め終わった機材を持ってみると「こ、、これは無理」となる経験を誰もが持っている事だろう。それもその筈、大口径レンズを中心に、魚眼から 280mm までベローズもある、そしてボディも R 型 2 台は当然として、M 型とそのサブに M 型用レンズまで。これでは撮影現場到着以前に遭難或は撮影不能になってしまう。夢は大きく、しかし儚く、、、。結局、機材を絞り込む事になるのだが、なんとなくマンネリを感じる自身の最近の写真を慮るに、ここはやはり強力なパースペクティヴの Fisheye だとか、或は巨眼の 400mm だとかを持ち出そうと妄想するしかし、Fisheye は良いとしても 400mm は、過日、持ち出して持病の腰痛が出たとか思い直して、またまた熟考の日々に逆戻り、結局、出発前日まで考えあぐねて、当日の朝、「しまった、飛行機(電車)に、遅れると掴んだのがかろうじてコンパクト・デジだったりして、、、。筆者の経験では、通常の撮影行では撮る写真の種類にもよるが28mm, 35mm, 50mm いずれかで事足りるのである。そう、異境と言えども人間の大きさはそれほど変わらず、人が生活をしている街には通常これらのレンズで撮れる範囲の被写体のみが存在している。そこに気づくと「なぁ〜んだ」と言う事で、カメラ 1 台、レンズ 1 本の清々しい組み合わせになるのだが、時々、それも 1/10 回くらいの確率で、あのレンズ持ってくれば良かった、、とか思うから事態はややこしくなる。その 1/10 の確率の為に、重い機材を加えるか。人生、賭けと思って、、、その程度の気分で持って行ったり持って行かなかったりする、、、そういう自分でいいんじゃないかとか思っている。随分、丸くなったなぁと思う。


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Friday, 03 November 2006

新たなる題材

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写真を撮れば撮る程、陥るジレンマ。私の場合それは撮る対象をどう広げそしてどう絞り込むかである。自身の撮り方の限界を知りつつもその限界を少しでも越えようと意識すればそこにはまた茫漠とした世界が存在し、新たな興味が湧くと同時にまたゼロからの出発を覚悟しなければならない。卑近な例を挙げれば、マクロの世界に入り込んだとすれば、そこには肉眼では捉えきれない程の小宇宙が展開するのであるが、同時にその小宇宙を記録し、写真として洗練の域に達するには単に知識のみならず実践においても種々の事柄を知悉する必要が出てくるのである。目下の目標は、スナップでもう2歩程踏み込む事と、夜の制覇であろうか。スナップは難しい、特に写真に対して抵抗のある地域でのスナップはややもすれば大きなトラブルにもなりかねない。これは肖像権と言った小難しい議論以前に、他人の生活圏に土足で入り込む事に対する最低限の挨拶や礼儀が必要であると思うからである。ただ、私にはにこやかに談笑しながらカメラを構えスナップするといった芸当は無理である。それは、元来の人嫌いに加えて結局目的とする写真を撮る為に偽りの会話を維持する能力が無いと言う部分、言い換えれば会話中に「ここで写真を 1 枚」と言い出す唐突さが無性に嫌いなのである。これは、今後の課題であり続けるだろう。性分的には夜の制覇の方がまだ簡単かもしれない。但し、通常夜は家に居るか酒場に居るのでそこにはカメラが入り込む余地がない。経験上、酩酊しての写真に碌なものが無いのを知っているからである。付け加えれば、私が言う夜の制覇的写真には三脚が不可欠であるから酒量が落ちるか、医者から禁酒を言い渡されるか、改心するか、いずれにせよ生活が変わらない限りは難しそうである。新たなる題材探しは、行き着く所、自身の生活習慣の改善から、、、と言う事だろうか?

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Thursday, 02 November 2006

あ、、オリンパス、、

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の E-330 とかがあったんだ、、って、、これは生意気ではなくて、、旅行とか行ったりしてて忘れていたのでありました。で、その所在を探り当てて案の定弱っていたバッテリーを再充電しました。で、久しぶりに取り出して困ったのは、操作方法の一部が既に記憶の外にあったこと、これは初老の故かはたまたボケているのか、、。でも流石に少しずつ思い出してって、そんなに難しいカメラではありませんから大丈夫でした。で、空を見ればそこそこの青空、、あれ、、この写真は昨日の朝ではないの?、、、おっと、、脳髄は日に日に衰えているのでありました。
閑話休題
流石に「ど素人」のアタシでも散々バラを撮ってますとすこ〜しずつですが、自分の撮り方みたいのが出来て来まして、今期最後は主題となるメインのバラと背景にボケたバラ群、、、という感じで撮ったものが新境地であります。本当はバラの群像を撮りたかったのですが、候補の Angela というバラが不作で、それと群像の場合は、京成バラ園さんよりも神代植物公園さんの方が良いのです、、。あそこには咲き乱れる程の大株のバラがありましてまさに群像、、、。来春にはトライしてみたいと思います。
さて明日からの 3 連休、、、何しましょうか?

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Wednesday, 01 November 2006

デジタルの真剣度 (musing)

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11 月になりました、、とは言っても生活が改まるワケでもなく、今月、来月そして新年、連綿とつづく営みと言えば何か大層な事のようですが、粘度の高いやや透明な流体に浸かるかの如き日々を安穏と過ごして行くのもいいかなと思っています。さて、先月初頭からのイタリア行き、それに続くバラ撮影これらは M 型、R 型を駆使(してないしてない、、、)し、加えて DMR も登場しましたから酒とバラの日々ならずも銀塩とデジタルの日々を素人ながらも堪能した一ヶ月ではなかったかと回顧しておりますが、その中から自分なりに銀塩/デジタルの棲み分け方が見えて来た様な気がします。第一に、同じ画像を記録するハードウェアとして存在する両者ですが、それぞれの画像は「別物」と考えるべきであるということ。当たり前の結論かもしれませんが両者の比較はあまり意味が無い事を悟ったのであります。詳述は避けますが、最終的にどのような形態での出力にするかで決まると思うのです。第二に、広義の写真の楽しみはやはり銀塩に分がある事。これは今となってはアマチュアの特権ではないかと思うのですが、高価になりつつある銀塩フィルムを使って失敗の無いショットを狙うというハイテンションな行為はそれなりの集中力と体力を費消するものだという事の裏返しで、そういう緊張感を味わえるのは銀塩だと思うのです。これは、デジタルが記憶媒体に記録された内容を確認し、削除或は保存という取捨選択の余地があるだけでなく、失敗は即座にこれを訂正し、その場で撮り直しが可能であると言う点に尽きると思います。換言すれば、デジタルにはやや緊張感に欠ける、、、これはシャッターチャンスを逃すと言った技術論では無く、、、部分がややもすれば存在するということです。第三に、銀塩は泣いても笑っても 1 ロール勝負、即ち 36 枚で完結する物語であるのに反して、デジタルでは DMR の RAW の場合、2GB のメモリーで 100 枚近くまで撮影枚数が伸びますから、物語の内容よりも寧ろその圧倒的枚数で無理矢理、読了感を与えるといったやや歪曲した手法に傾いてしまうという罠があるのです。更に、1 ロール (36 枚)毎に休憩を取るといった習慣さえもが完全に否定され、かなりの時間に渡って写真するという行為に入り込まなければなりません。もうお気づきかもしれませんが、銀塩が高いテンションで撮るにも関わらず、その緊張は 36 枚という「節目」で開放されるのに比して、デジタルは緊張のピークはやや低いものの長時間に渡って続くのだということ、、、。これって、生活習慣病とかの原因と同じパターンではないのかしら?

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