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Thursday, 16 November 2006

M8 マゼンタ被り解決策 (I)

さて、Luminous Landscape の Michael Reichmann 氏が、頭書に関して Post Processing による解決方法を提示しました (http://luminous-landscape.com/reviews/cameras/m8-magenta.shtml)。要約すると、Pase One 社の RAW 現像ソフト、Capture One Pro に付属している同社の Phase One P30 用のプロファイルを M8 のプロファイルの代わりに用いる (P30 Flash Easy Black Profile) 事によって、マゼンタ被りを一掃するというものであります。同氏は、これはあくまでも便宜的なものであって、Leica 社が最終的に発表するであろうソリューションは、やはり プロファイル変更とファームウェア・アップデートの組み合わせになるのではないか、更に必要であれば IR カット・フィルターを用いる事も必要であろうとしています。ソフト的な補正の方法は Leica Forum でも議論されており、この Phase One のプロファイルを組み込んだり、Imacon 社の DMR 用プロファイルを組み込んだりすることによって「それなりの」成果がある事が判ってはいましたが、厳密な色再現では IR カット・フィルター + 専用プロファイルという組み合わせが必要ではないかと考えられています。但し、一般の使用においては、ソフト的な解決が最も望ましいと思います。ざっとネット上で調べても日本では IR カット・フィルターの量産品は、天体観測用のものや特殊用途のものを除けば、Kenko さんのものしか出て来ません (http://www.kenko-tokina.co.jp/filter/4961607080924.html) し、しかも高価です。(海外では B+W 社のもの(UV-IR カットフィルター 486 等)がありますが。)加えて、レンズの前枠に応じた大きさを数種類用意しなければなりません。また IR カット・フィルターは、光の入射角度によってフリンジ・カラーが出てしまいますので、超広角ー広角レンズの使用の場合はそのフリンジ・カラーを押さえ込むと言った作業が必要になります。一方、Leica Forum では、ストリーキングの最終的な解決方法に関し、やはりゾルムス送り(ハードウェアに手を加える必要がある。)が必要になる、またライカ社は UV/IR カット・フィルターを発売する動きがある、、、としています。混迷の時期を過ぎ、何らかの解決方法が出て来たのは良いのですが、今度は多すぎて困ってしまいます。個人的には、ソフトウェアによる解決が嬉しいのですが、ストリーキングに関しては工場送りなのかなぁ?しかし概観してみると今回の問題は実はライカ社だけの問題では無く、これまで発売されたデジタル・カメラの殆ど全てが内包する問題のようにも思えます。つまり、完全に満足のいく解決方法は、ある程度の基礎知識に加えて、複数のカラープロファイルや UV/IR カット・フィルターを準備しなければならないという事実であります。(これらは、プロ用途のデジタルバックでは常識なのかな?)また気になるかならないかという個人差もあるでしょうし、撮影の目的(厳密な色再現が必要な商品撮影なのか、日常のスナップなのか?)にもよるのでしょう。何か、体中に活力が漲る感じがして来ます、、わはは。

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Comments

先ほどは失礼いたしましたです。
来週末には手元に届くでしょうから人柱(^^;)として頑張りたいと思っています・・・ううっ(;_;)

Posted by: ritomo | Thursday, 16 November 2006 11:28

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