新たなる題材
写真を撮れば撮る程、陥るジレンマ。私の場合それは撮る対象をどう広げそしてどう絞り込むかである。自身の撮り方の限界を知りつつもその限界を少しでも越えようと意識すればそこにはまた茫漠とした世界が存在し、新たな興味が湧くと同時にまたゼロからの出発を覚悟しなければならない。卑近な例を挙げれば、マクロの世界に入り込んだとすれば、そこには肉眼では捉えきれない程の小宇宙が展開するのであるが、同時にその小宇宙を記録し、写真として洗練の域に達するには単に知識のみならず実践においても種々の事柄を知悉する必要が出てくるのである。目下の目標は、スナップでもう2歩程踏み込む事と、夜の制覇であろうか。スナップは難しい、特に写真に対して抵抗のある地域でのスナップはややもすれば大きなトラブルにもなりかねない。これは肖像権と言った小難しい議論以前に、他人の生活圏に土足で入り込む事に対する最低限の挨拶や礼儀が必要であると思うからである。ただ、私にはにこやかに談笑しながらカメラを構えスナップするといった芸当は無理である。それは、元来の人嫌いに加えて結局目的とする写真を撮る為に偽りの会話を維持する能力が無いと言う部分、言い換えれば会話中に「ここで写真を 1 枚」と言い出す唐突さが無性に嫌いなのである。これは、今後の課題であり続けるだろう。性分的には夜の制覇の方がまだ簡単かもしれない。但し、通常夜は家に居るか酒場に居るのでそこにはカメラが入り込む余地がない。経験上、酩酊しての写真に碌なものが無いのを知っているからである。付け加えれば、私が言う夜の制覇的写真には三脚が不可欠であるから酒量が落ちるか、医者から禁酒を言い渡されるか、改心するか、いずれにせよ生活が変わらない限りは難しそうである。新たなる題材探しは、行き着く所、自身の生活習慣の改善から、、、と言う事だろうか?
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Comments
この写真、良いですね!
小さい画面でも「おお!」と思いました。
なにやら精霊の息吹が感じられるような写真です。
勉強になりました。
Posted by: K.Gotou | Monday, 06 November 2006 09:38
ご覧頂き、感謝であります!
これ、ちょっと怖いですね、、、うぅ。
丁度、丑三つ時でしたから、、、。
某宮家の森であります、、、。
Posted by: 野本 巖 | Monday, 06 November 2006 16:43