Dfine 2.0 & DMR
さて、雷に畏れおののき、ちょっと可哀想な状態になっていたもこ吉であるが、プライドを痛く傷つけられたらしくなかなか立ち直れないのである。そのアンニュイな様子を DMR で撮ろうと思ったが、リビングの端のテーブル下の暗い所に潜むように隠れてしまっている。Nikon D3 であれば、思い切り高感度で撮れば良いのだが、DMR では、せいぜい ISO400 まで、通常のセッティングでの最高値 ISO800 では、画面が荒れるので覚悟した撮影となる。そこで、今回導入した Dfine 2.0 の登場。ISO800 で撮った RAW 画像を、Capture One 4 で現像。この際、Capture One 4 のノイズリダクションは全て off にした。生成した Tiff 画像を PS3 で開き、100% にするとカラーノイズがべったり。黒々としている筈の鼻、深い憂いをたたえた瞳が、油を落とした水面の如く虹色になっている。IXY10 の画像を Dfine 2.0 で、処理した際には主に輝度ノイズを低減する事で希望の画質に近づいたが、DMR の場合は、輝度ノイズよりも寧ろカラーノイズの方が問題だった。一般に、輝度ノイズを除去する方策としてローパス・フィルターが採用されているくらいだから、そのローパス・フィルターが無い DMR では、輝度ノイズの問題が大きいであろうと思っていたが、全く無視はできないものの KODAK 製の CCD の素性が良いのかもしれない。
Adobe Photoshop CS3 の plug-in 形式の Dfine 2.0 で、画像を開いた直後の画像。左の大きな画面の中央部の赤い縦線の左側が処理前、右が処理後である。但し、まだ処理を行っていないので左右とも同じ。ご覧の通り、カラーノイズが、全面に出ている。一旦、自動処理を試したがカラーノイズの除去が不十分にも感じたので、手動で鼻と瞳の部分を指定し、再度ノイズ処理をすることにした。輝度ノイズにしろカラーノイズにしろ除去する際に、その効果と画像全体の「崩れ」のバランスをどう考えるかが問題である。今回は掲載するサイズを無視し、100% を前提にやや強めに除去したので、最初の画像の通り、ややソフトフォーカス気味の味付けになってしまっている。
輝度ノイズ除去とカラーノイズ除去を赤線の左右で見比べながら行う。カラーノイズ除去を完全に行っている。輝度ノイズ除去は、まあ適当に、ディテイルとの相談である。見掛け上の解像度が輝度ノイズの存在で上がる事もあるから最終的に画像を提示する大きさによって数値は変わる。尚、Dfine 2.0 には、jpeg ノイズ除去、エッジの保持という別項目もあり、加えて画像の部分指定やカラー指定も可能である。完全ではないが、これで DMR の ISO800 領域がほぼ実用に足る画質を提供してくれるのが嬉しい。
(R9 + DMR, Summilux-R 50mm/f1.4 Type II, CS3, Dfine 2.0)
Comments
おお、良い感じですね!
シャープネスと言えば、私はwebに載せる場合、以下の方法でシャープかけてます。
1.まず最終的な大きさの倍に縮小します。たとえば1024なら2048。
2.シャープ(アンシャープマスクではない)を2回かけます。この段階ではガチガチの絵になるけど大丈夫。
3.最終的な大きさに縮小します。
どっかのサイトで書いてたやり方ですが、とても効果的なので、Photoshop CS3に自動処理で登録してます。
Posted by: エースのチョー | Monday, 01 September 2008 13:20
チョーさん、
アタシは、原寸 (100%) の時に、スマートシャープ (30%) を一回掛けて、最終寸法まで縮小した段階で同じ処理をもう一回やっています。IXY10 の画像の場合だけ、上記 30% を 40% にする時もありますです。
シャープネスの掛け方は、皆さんそれぞれの流儀があって面白いです。
Posted by: 野本 巖 | Wednesday, 03 September 2008 23:34