1 粒で 2 度おいしい
このキャッチ・フレーズは昭和 30 年発売のグリコ・アーモンド・キャラメルのものだが、写真を撮る者にとって、紫陽花は 1 粒で 2 度どころか、何度でもおいしいのである。小宇宙を思わせるその造形(特に、額紫陽花)、に加えて、色の変化、そして朽ち果てる前の変化とかなり長い間に渡って被写体としてそして何より見た者の眼と心を満たしてくれる。子供の頃は、梅雨の象徴である紫陽花があまり好きではなかったが、そのほのぼのとした花の在り方、そして梅雨の陰鬱な時期のほぼ唯一の花として咲くその在り様が、沁みるのである。そう言えば、郷里の紫陽花は何故か薄紫色ー白の花のものが多かった。
さて今日は、猿画堂さんに勧めて頂いた、Panasonic DMC-G1 に、R - 4/3" アダプター - micro 4/3" アダプターの 2 枚重ねをして AME を装着して撮ってみた。Panasonic さんや NOVOFLEX 社さんから、R - micro 4/3" アダプターの供給が始まったが、あまり面倒臭くもないので、筆者はこのアダプター 2 枚重ねで暫くは満足である。
ライカ社が倒産覚悟で、R システムを再開してくれない限り、先行き短い R システムではあるが、、、ライカ社以外からのデジタル・システムのハナシは、既報の通りだが一体いつになることやら、、、(ふと思ったが、R8/R9 ボディを用いた DMR II のようなものかもしれない。35mm フルフレームの場合は、それぞれのボディの改造が必要だろうが)、、、保有している R システムの資産が無くなる事はないから、有効利用しようと思うのと、R レンズが使えるボディとして、DMC-G1 と筆者が敬愛する AME の相性を探る事は無駄ではないだろう、、、そう思い思いしながら、100% Crop の画像を見る。ちゃんと AME しているのが、嬉しくもあり悲しくもある。システムとしてやや絵画的な描写をする R9 + AME の組み合わせよりも端正な、和風の香りがするが、これはこれで素晴らしい画像だ。そう考えると、凹面を用いたコンバージョン・レンズ入りのアダプターでも開発して貰って、実際の焦点距離に近いものに、、、(縦横比が違うから画角フル互換とはいかないが)してくれると有難い。なんとなれば、アダプターは、単なる接写リングの様に空洞だからだ。今回の処理は、DMC-G1 の RAW ファイルを Adobe DNG コンバーターで、DNG ファイルとし、それを Capture One 4 PRO に読み込ませて、Imacon ICC Profile で、現像。その TIFF ファイルを CS4 で処理している、、、オリジナルのファイルそのままでは、油分が足りなさ過ぎるからだ。拡大画像はディズニーランドの道化よろしく、何か華やかな雰囲気が漂う、、、まぁ、これは気分の問題である。
(DMC-G1, AME, DNG Converter, Capture One 4 PRO, CS4)
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