香港 (iii)
夕べは、夜の九龍に繰り出して、、と言っても昔の元気はないから夕食に出たのだが、最近ご贔屓の雲陽閣(雲南ー四川料理)に行った。店は綺麗になっているが、売り物の花山椒(中国山椒)の利いた麻婆豆腐がやや塩辛かったのが残念。画像は、定番の鶏軟骨と唐辛子を炒めたもの。汗がどっと吹き出すような代物だ。食事を終え、宿泊先まで帰る道、この辺りは、それこそ古くからの店舗が並んで居たのだが、ご覧の通り、モダンなファッションビルに変わっていた。筆者的には残念至極だが、時代の流れなのだろう。
空気でも水でも澱んだところのそれは腐敗する。香港の空気は澱んではいない。常に変化しているが、東京のそれとは趣が違う。決して安定したものではなく、時に荒々しい雰囲気が漂う。そういう激しさがあるのが気に入っている。予定調和のようなムードはつまらないから、制御不能な流れが時々あっても良いと思う。かなり抽象的な話ではあるが。
ホテルに戻り、友人とバーに行った。全館禁煙だから、外に出てタバコを吸う。少し雨も降っていたがそんな事を気にしないで、外の景色を楽しむ。右隣のビルの赤いネオンサインの色が、左側のビルの白い壁に反射している。普通に考えれば、右側のビルの赤いネオンは不要だろうし、左のビルの入居者は迷惑この上ない筈なのだが、どういう力関係かこの有り様である。文句があるなら言って来いとは思っていないだろうが、何か目に見えない得体のしれないものが蠢く感じが好きである。
最後の画像は、今朝撮ったものだ。九龍から中環に向かう地下鉄で撮ったもの。今回ふと思ったが、筆者の撮り方が変わってきている気がする。機材の変化に拠るものかそれとも気分の変化に拠るものか分からないが、以前よりアグレッシブになってきている気がする。M 型ボディの機動性に感謝である。
(Leica M, Elmarit-M 28mm/f2.8 ASPH., Capture One 7 PRO, CS6)
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